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こころから
第5章 久美子2
「あ、ワンピース、ちゃんと掛けておいてくれたんだね。
皺にならないか心配してたの」
ありがとうのしるしに、後ろから抱きついてくる。
花束を抱いたみたいないい匂いがする。
ママ、ママ、と慕ってくれる娘がたまらなくかわいい。
「あ、そだ。ナオトが、若いお母さんだねって言ってたよー」
「ふーん」
そういえば、そんな名前だっけか。
直人。坂井直人、か。
「最初は三十代だと思ったって言ってたよ、すごいね、ママ」
「何言ってるの、お世辞に決まってるじゃない」
「えーそうかな。ナオトってお世辞なんか言うタイプじゃないけど」
不服そうに美香は言った。
皺にならないか心配してたの」
ありがとうのしるしに、後ろから抱きついてくる。
花束を抱いたみたいないい匂いがする。
ママ、ママ、と慕ってくれる娘がたまらなくかわいい。
「あ、そだ。ナオトが、若いお母さんだねって言ってたよー」
「ふーん」
そういえば、そんな名前だっけか。
直人。坂井直人、か。
「最初は三十代だと思ったって言ってたよ、すごいね、ママ」
「何言ってるの、お世辞に決まってるじゃない」
「えーそうかな。ナオトってお世辞なんか言うタイプじゃないけど」
不服そうに美香は言った。

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