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こころから
第6章 直人3

 週明け、いつもなら憂鬱な月曜日。
ぼくは会社に向かう足取りが軽いことを自覚していた。
牧原部長に会えるのが嬉しかった。
もう一度、瞼に焼きついた笑顔を確認したかった。

 しかし期待とは裏腹に、
会社での牧原部長は相変わらず隙がなかった。
機嫌が悪そうではないにも関わらず、
そこにいるだけで空気を引き締める。
やはりあれは幻か白昼夢だったんじゃないかと思うほど、
ぼくの中の牧原部長のイメージぴったり完璧の牧原部長だった。

 いつもと何も変わらない月曜日
午前中はそうでもなかったが、昼食後さすがに睡魔に襲われた。
昨夜、遅くまで起きていてパソコンを触っていたからだ。
そろそろ寝ないとやばい、と思いながら、
やめることがなかなかできなかった。
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