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こころから
第15章 久美子7
美香からラインがくるまで、
年甲斐もなくうきうき気分だった。
坂井くんを気にしているせいもあるだろうけど、
今日はすごく彼と目が合った。
視線を感じて顔をあげると、いつも彼がこっちを見ていた。
目が合うたびにどきっとして、
体温が一度ずつ上がっていく気がした。
好きになっちゃいけない、自重しないと、
って決めたことなどすっかり忘れて、
私は何度も顔をあげて、彼の視線を確認していた。
私を、見ている?
笑われてしまうかもしれないけど、
そう思ってしまった。