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こころから
第15章 久美子7
だから思い切って、打ち合わせにかこつけて坂井くんを昼食に誘ってみた。
誘ってよかった、ファインプレーだったと思っていた。
一緒に入ったお蕎麦屋さんでよく見ているドラマの話になって、
そのときに彼が思わぬことをつぶやいたのだ。
美香が私に似ているといった女優さん。
私と同じ年齢の女性。
坂井くんが、その女優さんを、かわいいと言ったのだ。
動揺を隠すために、ええーっと驚いたふうを装ったら、
思いのほか大きい声が出た。
顔が熱くなって、はやくざるそばがくればいいのにと思った。
決して、自分がその女優さんに似ているとは思っていない。
見た目の若さだって、向こうは芸能人なんだし敵いっこないのはわかっている。
それでも、私と同じ年齢の女性を、
かわいい、と思える余地はあるのだということが嬉しかった。
誘ってよかった、ファインプレーだったと思っていた。
一緒に入ったお蕎麦屋さんでよく見ているドラマの話になって、
そのときに彼が思わぬことをつぶやいたのだ。
美香が私に似ているといった女優さん。
私と同じ年齢の女性。
坂井くんが、その女優さんを、かわいいと言ったのだ。
動揺を隠すために、ええーっと驚いたふうを装ったら、
思いのほか大きい声が出た。
顔が熱くなって、はやくざるそばがくればいいのにと思った。
決して、自分がその女優さんに似ているとは思っていない。
見た目の若さだって、向こうは芸能人なんだし敵いっこないのはわかっている。
それでも、私と同じ年齢の女性を、
かわいい、と思える余地はあるのだということが嬉しかった。