この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
My Godness~俺の女神~
第12章 【喪失、そして再生~ここではないどこかへ~】♣海の女神♣
白いたおやかな花はこれから安らかな眠りにつこうとする嬰児(みどりご)のように波に乗り、どこかへと運ばれてゆく。ゆらゆらと波に漂い、すぐに沖に運ばれて見えなくなる。
もし花が本物の赤ん坊ならば、白い波はこの世の光をついに見ることもなく逝った小さな生命を抱く揺りかごになるだろう。
眞矢歌が流してゆく花たちの一本が彼女の喪った子であるなら、他の一本は早妃の胎内にとどまったまま逝った一人目の子なのかもしれない。
もし花が本物の赤ん坊ならば、白い波はこの世の光をついに見ることもなく逝った小さな生命を抱く揺りかごになるだろう。
眞矢歌が流してゆく花たちの一本が彼女の喪った子であるなら、他の一本は早妃の胎内にとどまったまま逝った一人目の子なのかもしれない。