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貴方に染まる
第8章 Ⅷ
先の心配をすることはない、と蘭は言ってくれたけど、そんなコネ入社みたいなことをしたら先輩や同期から妬まれそう。
「だから華は一年間、俺と過ごしてくれればいい。学校ももう卒業できるようにしてあるから」
「どういうこと…?」
「私立なんて金でどうにでもなる」
お金持ちの人の感覚ってどうなってるの?
私には一生理解できそうにない。
「じゃあ学校に行かなくても大丈夫ってこと?」
「うん」
それでも学校には行く。
蘭と一日中一緒にいるより、学校で授業を受けている方がマシだから。