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貴方に染まる
第10章 Ⅹ
私の目が覚めると、ふかふかのベッドで寝ていた。
柑橘系の香りに包まれていることから、ここが蘭の部屋だということがすぐに理解できる。
「起きた?」
視線だけ声のする方へ向けると、蘭がベッドに近づいてきていて、そのままベッドに座った。
「ホント、嫌い」
「華が他の男と喋ってるのが悪いだろ」
「話しかけられたら喋るでしょ」
「無視すればいい」
何それ。
例えこれが嫉妬してたのだとしても幼稚すぎる。
どうせなら蘭に嫌われたいと思った私は何言われても言い返してやることにした。