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貴方に染まる
第10章 Ⅹ
次の日、学校に向かう車の中で「お昼は一緒に食べよう」と言われた。
昨日のことがトラウマにでもなってしまったのかな。
断る理由もなくて「いいよ」と言えば、蘭は満足したようだった。
蘭は気持ちが表情に出るから分かりやすくていい。
「じゃあ昼に迎えくる」
「うん」
私の教室の前で蘭と別れ、席に着くとすぐにホームルームが始まる時間になった。
担任が今日の授業の変更点だけ言うと、教室はガヤガヤと煩くなった。
どうやら今日は自習が多いみたい。
それに喜ぶ生徒達の声がやけに耳障りでもあった。