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貴方に染まる
第10章 Ⅹ
今日黒板に自習と書かれたのは2回目。
1回目の自習で寝ていたから眠くもないし、何しよう…。
「足立さん、昨日大丈夫だった?」
声をかけられた方を向くと、隣の席に前田くんが座っていた。
「あー、うん大丈夫」
「綾瀬のどこがいいの?」
なんだろう、蘭の名前を出した時、少し視線が鋭くなったような気がした。
気のせいかな…?
「別にどこがいいって聞かれても…」
さすがに一年契約で付き合ってますなんて言いふらすのも変だし、蘭との関係を誰かに言うつもりもない。
「なんか気になってたんだよね。ずっと色んな女の子と関係持ってたのにいきなり足立さんだけしか相手しなくなったみたいだし、もしかして足立さんも何処かの令嬢とか?」
「まさか」