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貴方に染まる
第10章 Ⅹ

そう言えば私、蘭に聞きたいことがあったんだった。


「蘭は名前で呼ばれるのが嫌いなの?」


「女みたいな名前だろ」


「そう?」


中性的だとは思ったけど、蘭には似合ってると思ったけどな。


それ以上蘭は返事をしなかったから顔を覗き込めば、目を瞑っていた。


寝ちゃったのかな。



蘭の黒い髪に手を伸ばすと、想像より髪が柔らかくてサラサラしていた。







そのまま髪をずっと撫でていたのは多分無意識だったんだと思う。






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