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貴方に染まる
第11章 XI

〈蘭 side〉


眠りにつく前、華が髪に触れてきたからビックリした。


ずっと嫌われていると思っていたからこんな行動に出るなんて予想外だったんだ。


こんなことされたのは初めてだった。


その前まであの前田とか言うやつにイライラしてたのに、それが一気に消し飛んだ。



華の手はすごく心地が良くて、一瞬で眠りについてしまった。



俺は昼休みが終わるチャイムの音で目が覚めた。



体を起こしても華は動かなかったから心配になって顔を覗き込むと、綺麗な寝顔が視界に入る。




「華、起きて」

「ん……」






寝惚けてるのか、薄目を開けてぼーっとしてる。




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