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貴方に染まる
第3章 Ⅲ

頬に何かが触れる違和感で目が覚めた。


重い瞼をゆっくり開ければ、整った顔が目の前にあってパッチリと目が合う。



まだ夢の中だと言ってほしい…。



頬を撫でていた手が腰に回って蘭は口を開いた。




「体は?」


この人なりに私の体を心配してるらしい。


でも、返事をしたくない。


喋りたくない。


会話をしたくない。




「痛いとこないのか?」



痛いに決まってる。


下腹部がずっとズキズキする。


早く家に帰りたい…。



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