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貴方に染まる
第3章 Ⅲ
こんな所に居たくない。
一刻も早く家に帰ろうと痛みに耐えながら体を起こすと、腕を掴まれてしまった。
「どうした?」
どうした、じゃないでしょ。
無理やり犯しておいて謝ることもしない男に怒りが込み上げてきて、掴まれた腕を思いっきり振り払った。
「何、そんなに嫌だった?」
この人は無理矢理犯されてる私を見て喜んでるとでも思ってたの?
常識をまるで分かってない子供に見えてきた。
「帰る」
冷たく言い放ってソファに置いてあるバッグを取り、部屋を出ていこうとドアに手を伸ばそうとすれば蘭がドアの前に立ちはだかった。