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貴方に染まる
第4章 Ⅳ
それからは、普通に蘭と話していた。
私が一人っ子という事や、学校ではいつも適当に一人で過ごしてること、そしてどうでもいいけど苗字が足立ということも。
「学校、なんで一人?」
「なんでって?」
「友達とか」
「居ないけど」
気になったところはそこか、と思いながら答えれば「ふーん」と興味無さそうに返事をされた。
聞いてきたくせに。
「華は?」
「え?」
「聞きたいこと、ないの?」
正直、聞きたいことなんてない。
早く関わりを断ちたい。
ただそれだけが今の私の願いだった。