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優しい風
第10章 別れ

「私の話を聞いてから 言って欲しいの」 
俯いていた芳美は 顔を上げ悲しそうな 表情で和哉を見た

「碧の弟か妹が居るの」 お腹を摩った

「三か月・・・」 目を上げ和也を見つめて来た

「御免なさい」 芳美が嗚咽を上げ 
暫く泣き続け 涙を拭くと話を続けた

「母に色々相談していたの 貴方の事」

「女性が居る事も 半年前から 判っていたわ 」

「最初 私も別れても良いと思って居たの 本当よ 」

「母に家の事 全部話をしたの 夜の二人の事も」

「笑われて 叱られたわ・・・」

「何時も実家に帰って お嬢様していて 妻の役割して居ないって」

「碧の両親は 私と和哉だって言われた」

「私、今でも 和哉を愛してる」

「愛している・・・」

「私・・・御免なさい」

「和哉が傍に居て欲しい お願い傍に居て 」

「私、貴方の 妻で居たい 」

「これから 努力する家にも帰らないから 奥さんで居させて欲しい 」
芳美は嗚咽を上げ 泣き止むと寝室へと入って行った

残された和哉は 良美の言葉を・・・・


「二人目・・・ふたりめ・・碧の弟か妹・・・・」
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