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Stand by me
第14章 報告
忘れもしない3月3日。

この日は野球の大会があった。


路永さんは場所取りのために先に行くという旨のメールがチームメイトに一斉送信で送られていた。

私はやらない。でも、お茶いれやバッドの片付けなどに精を出していた。

気持ちは行きたくなかったけど、小笠原さんにも

「はーちゃん最近来ないけど、絶対来てよ!」

と言われたので、行くことにした。

朝は堺さんが迎えに来てくれた。


グランドに着くと、若手と路永さんがテントを張ってブルーシートを広げて場所取りをしていた。


路永さんが私の姿に気づいた。


「はーちゃん、来たね!おはよ!」

「おはようございます」


ぎこちなかった。


しばらく準備をしていると、副キャプテン小笠原さんの掛け声でアップをはじめた。

路永さんはアップに行かず、私のすぐそばにきた。


「はーちゃん、話しがあるん。」

「なに?」


「…俺、彼女ができたんよ。」


「…。」


何分の沈黙があっただろうか。

すると、監督の娘の凛が来た。


「はーちゃーん、リンゴジュース飲みたいー!」

私は動けなかった。

路永さんがクーラーボックスからリンゴジュースを取り出し、

「凛、今大事な話しとるけん、ちょっと向こう行ってて」
と言った。


私は泣いていた。


「はーちゃんもりんご飲むー?何で泣いてるん〜?」

「凛ちゃん、はーちゃんにもね、泣きたい時があるの。」

「…。」
「トト〜!みっちーがはーちゃん泣かせたぁー!」
と監督の元へと走って行った。


路永さんの顔をじっと見つめ、精一杯振り絞った言葉。



「ずるいよね。」

だった。
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