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第4章 　紐

自宅に戻ると夕飯の支度を始めたサチだった。
今夜のメニューはボンゴレパスタだった。

和樹の大好きなパスタだった。
サラダを作ってゆくサチ。

サチは和樹から太るからという理由で夕飯はそんなにたくさん作らなくてもいいから…と、言われていたのだ。

なので、毎晩一品亭である。
今夜はボンゴレパスタとサラダにコーンスープだけだった。

インターホンが鳴る。
和樹が帰ってきたのだ。

玄関先まで迎えに行くサチ。

「ただいま」
「おかえりなさい」

そう言葉を交わすと軽くキスをしてハグをした二人だった。

「今日の夕飯はなに？」
「今日は和樹の好きなボンゴレパスタとスープよ」

それを聞くと和樹はとても嬉しそうだった。
二人は夕飯を食べながら話をした。

「今日はユザワヤに行ってきたわ」
「そうなんだ。何買ったの？」

「パッチワークの生地よ」
「いいのあった？」

「あったわ。とても可愛らしい生地よ」
「それは、良かったね」