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生きること、思うこと
第330章 頼まれ事

私はそれを聞いてもちょっとだけムッとしていました。
その後、私たちは直ぐに別れて城崎さんは世田谷の自宅の近くにある携帯ショップに支払いをしに行きました。
私は帰る道すがらこんなことを考えていました。
「今日は確かにちょっとムッとしたけど、人助けが出来て良かったのかも?お金は天下の回りものだし、困っている時はお互い様だから…城崎さんに凍死でもされたら困るし(笑)」
私は帰りに駅前のドラッグストアで買い物をしてブラブラと自宅へと帰ってゆきました。
何故だか自宅に着くとムッとしていた怒りは完全に消えていたのです。
「城崎さんの生活が無事に続く様になって良かった…貸したお金は戻って来ても、来なくても構わない…」
そう、思えるようになったのです。
その日の夜、私は城崎さんとまた仲良く長電話をしました。
城崎さんとはもうお友達になってかれこれ5年以上になります。
私にとっては趣味の合うとても良いお友達なのです。
今回の一件で、私は自分が本当に未熟で幼いのだと感じました。
直ぐに、腹を立ててしまうのです。
でも、お金の貸し借りは本当に信頼できる間柄でなくてはしてはいけないとも思ったのです。
城崎さんは来月にはお礼のお土産とお金を持って、また駅前まで行くから待っていて欲しいと言ってきました。
ですが、私としてはお礼の品など必要ないのです。
今度、城崎さんの周りで困っている人がいたら私ではなくその人を助けてくれたらそれでいいと思ったのです。
お金の頼まれ事は基本的に断っても構わないのです。
ですが、自分が自己嫌悪に陥ってしまうようであればお金を貸してあげても良い様です。
私は少ない金額ではありますが蓄えがありました。
なので、今回はお金の頼まれ事も引き受けられたのです。
まぁ、城崎さんの生活が落ち着いて良かったな。
そう思うと何となく嬉しくなりました。
でも、皆さんはお金の貸し借りには十分に気を付けてくださいね。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。

