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生きること、思うこと
第360章 圧力鍋
「お隣のお姉さん、とても喜んでたよ…」
「それは良かった、俺も嬉しいよ…」
テーブルには豚の角煮、夏野菜の焼きそば、トマトにキュウリ、枝豆が並びました。
我が家のダイニングテーブルはとても狭いのです。
テーブルいっぱいに料理が並びました。
“頂きます”と言ってから私は豚の角煮を一口食べたのです。
口の中でとろける様な柔らかさでした。
夏野菜の焼きそばはアスパラが丁度良く火が通っていて塩味も丁度良く美味しかったのです。
味見もしないで良くこれだけの料理が作れるなぁ。
そう、思いながら私は黙々と食べていたのです。
「本当に、角煮が柔らかくて驚いた…焼きそばも美味しいよ…」
「美月さんが喜んでくれて俺は嬉しいよ…」
そう言うとマサさんはウィスキーを飲みながら穏やかに笑うのです。
私もノンアルビールを飲みながら笑って見せました。
誰かにこんなにも美味しい物を作ってもらい、一緒に食べたのはいつだっただろう。
そんな事を考えていました。
亡くなった倫也さんにも昔美味しい物を作って貰いました。
料理が出来る男性ってやっぱり素敵です。
そんなマサさんと出逢わせてくれた神様には本当に感謝なのです。
好きな人と一緒に食事をするって本当に幸せな事なのだな。
そう、思ったのは言うまでもありません。
マサさんには感謝の言葉しかありません。
数年ぶりに愉しく食卓を囲めたことに心からの感謝を感じた今日この頃なのです。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。

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