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生きること、思うこと
第371章 主治医Ⅱ

「先生、待ちくたびれてお尻が痛くなっちゃったよ…」
「悪い、悪い…」
「今日ってかなり診察押してるよね?」
「そうだな、押してるな?君は10時50分だったよな?今、11時過ぎか?」
「そうだよ、先生10時10分になっても診察始めなかったからどうしたのかと思った」
「そうか…(笑)実は大谷くんを観ていたんだ…(笑)」
そうなのです。
私の主治医は診察をする前にテレビでメジャーリーグを観ていたのです(笑)
「先生、大谷さん観てたの?(笑)…で、打った?」
「あぁ、ヒットを1本打ったよ(笑)」
実に嬉しそうにそう言うのです。
私はちょっと呆れてしまいました。
すると主治医はまたもやこう言うのです。
「もうこんなジジイになるとこんなことくらいしか愉しみがなくなるんだよ…(笑)」
確かに主治医は今年で85歳になります。
85歳で現役の精神科医をしていると言うのも凄い話なのです。
今日の診察は殆どが世間話でした。
最近の主治医はスマホのチャットGPTにハマっている様で、チャットGPTで色々と遊んでいる様でした。
その話をとても嬉しそうに話すのです(笑)
私はその話を聞いて爆笑の連発でした。
「先生、私、久々に大笑いしたよ…」
「そうか?それは良かった…」

