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生きること、思うこと
第371章 主治医Ⅱ

診察も爆笑のうちに終わり私は診察室を出る時に先生にこう言いました。
「先生、じゃ、また来月ね…」
「あぁ、また来月会おうな…」
今日の主治医はとても元気そうで私は安心したのです。
待合室に行き会計を待っていた時です。
主治医は次に呼ぶ患者さんをマイク越しに呼びました。
「大谷さーん…」
え?大谷さん?誰?
待合室がちょっとザワつき始めました。
大谷さんて誰?
そう、皆さん思っていた様です。
すると、主治医はもう一度こう呼ぶのです。
「大谷さーん…」
すると、それを聞いた事務の方が慌ててこういうのです。
「今日の先生は大谷さんが気になって仕方がないみたいですね(苦笑)」
それを聞いた待合室にいた患者さんからクスクスと笑いがこぼれたのです。
すると先生は間違えたと気づき次の患者さんの名前を呼んだのです。
私は会計が済むまでのこの出来事がおかしくてクスクスと笑ってしまいました(笑)
私は会計を済ませると事務の方に「ありがとうございます」と言いクリニックを後にしたのです。
薬局に行くと患者さんは一人もいなくて直ぐに薬も貰えたのです。
帰る道すがら、今日の主治医の事を考えていました。
今年の12月13日で主治医は85歳になるのです。
来年の4月には新しく女性の先生が来て主治医は引退する様です。
主治医と離れるのは淋しいですが年齢を考えると早く休ませてあげたいな。
とも、思うのです。
しかしながら、主治医とはまるで友達の様に今まで接してきました。
毎回診察の時は愉しかったのです。
次に来る女医さんとも仲良くなれるといいな…と、思う今日この頃なのです。
今日も最後まで読んで頂きありがとうございます。

