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生きること、思うこと
第257章 冷やし中華

そして、冷やし中華を食べに行く当日、11時に私の自宅の最寄り駅で待ち合わせをしました。
この日は、朝は曇っていたのですが丁度、11時頃から日差しが出て来て眩しかったのです。
最寄り駅から餃子の王将まで徒歩で8分くらいでした。
でも、お店に行くにはちょっと緩やかな坂を上って行かなくてはなりません。
私は、その坂道が苦手だったのです。
日傘を射しながらゆっくりと上ってゆきます。
Yさんは、私に合わせて歩いてくれているとその時感じました。
8分ほど歩いてからお店の看板が見えてきましたが、お店が見当たりません。
お店があるであろう場所には、ここ最近できた大きなスーパーがありました。
実は、そのスーパーの1階部分に餃子の王将が入っていたのです。
それが、分かったので早々スーパーに入り、ベンチに腰かけて開店を待っていました。
何気に、開店を待っているオジサマがいました。
開店と同時にそのオジサマはお店に入って行きました。
私たちもそのオジサマの後を追うようにして入って行きます。
その時です。
お店の入り口のメニューの横にある小さなホワイトボードにこう書かれていました。
「冷やし中華完売しました!!」
え?なんですとっ?
冷やし中華を食べに来たのにもう完売ですかっ!?
「美月さん、残念でしたね。冷やし中華完売ですよ…でも、他にメニューありますから」
とは、言われても冷やし中華を食べたかった私でした。
ちょっと萎れて店に入り、仕方なくラーメンを頼んだのでした。

