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第1章 プロローグ

　あっ　

一瞬のことだった　目の端に　車を見たと感じた時に衝撃が
出勤の為　車を出そうと道路に　出た瞬間の出来事だった　
車を止め確認すると　
右前がえぐれたかの様に
前輪もおかしな方向に向いていた

「ごめんなさい　お怪我有りませんでしたか？」　
30代と思われる女性が　車から降り声を掛けてきた　

「大丈夫です」　渡部は　答えた

「申し訳有りません　携帯を運転中に落として　よそ見して　ぶつけて」
相手の女性が　すまなそうに　謝罪してきた

相手の車は外国の車　流石に頑丈だ　
左のライトが破損　少しへこんだ　だけの様だ

「とりあえず　警察呼んで　事故証明出して　保険で処理しましょう」
渡部の提案に　女性は気が動転しているのか　ただ　頷くだけだった

携帯で　警察に電話をする　

「こちら　110番です　事件ですか事故ですか？」聞かれ
住所を知らせ　お互い怪我は無く　物損事故だと　伝えた
10分程で来ると　女性に伝え　自分の車を改めて見ると
とても　動くとは　見えなかった