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第17章 エピローグ

智ちゃん明日墓参り行くから

「誰の？」と智美が聞いた

「お世話に成った人」と渡部は答え

墓前への道を歩くと　琴音と手を繋ぐ和則夫妻とすれ違った、
琴音が渡部を見るが　そのまま通り過ぎて行く

智美は紗季の好きだった　スミレと霞草の花束を持っていた　
二人墓前に花束を供え　手を合わせ

智美のお腹には　今年生まれる新しい命が宿っている
和哉は　心の中で7週間の感謝を　思いを込め
昭則に話し続けて居た・・・


春が終りを告げ　初夏の風に乗り
昭則と紗季が
二人を祝福するかの様に
頭上の木々を揺らしていた

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　完