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それぞれの後編
第7章 サディスティック・マリッジ〜第二章・春〜【二つ目の面倒事】
「なんで余計なのが着いてきてるの?」

居酒屋に着くなり、先に行っていた根岸が呆れたように呟いた。

「……すみません」

恐縮する愛里咲の横で、摩美は琉の腕に抱き着き、飯村は愛里咲をニコニコと見つめている。


「まあまあ」

佐藤が根岸を諌め、立ちっぱなしの4人に座るように勧めた。

「6人分奢れとは言えないんで、俺も半分出します」

今日は佐藤の奢りで、佐藤と根岸と琉と愛里咲で飲む約束だった。

そこに新入り2人が遠慮もなく入ってきたのだ。

「琉〜、お前いい奴だなぁ」

「……そこ遠慮しないんですか?」

「俺とお前の仲だろ! 遠慮はなしだ」

立ち上がった佐藤が琉の肩を組み、楽しそうに笑う。

抵抗する事もなく、諦めたようにため息を吐く琉。

2人の仲の良さに、愛里咲と根岸は顔を見合わせて笑っていた。


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