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それぞれの後編
第7章 サディスティック・マリッジ〜第二章・春〜【二つ目の面倒事】
「ごめんなさ…っ⁈ 」

言葉の途中で、愛里咲の身体が浮き上がる。

琉に抱き抱えられた全裸のままの愛里咲は、寝室のベッドへと放り投げられた。


ガシャン
抵抗する暇もなく、ベッド柵の手錠へと両手を括り付けられる。

「やだっ!」

簡単には外れない事は分かっていても、愛里咲はガチャガチャと手錠を引いて抵抗を見せる。

ガバッと愛里咲に覆いかぶさる琉。
愛里咲は、目に涙を溜めたまま叫んだ。


「琉ちゃっ、森永さんにしたみたいにして!」

「は?」

「森永さんとは普通にしたんでしょ? 何で私はこんな扱いなの⁈ 」

昼間給湯室で聞いた、中学時代の琉と摩美のセックス。
そのノーマルなセックスに、愛里咲は嫉妬のような気持ちを感じていた。


「中坊の頃の話だろ。何年前だと思ってんだよ?」

愛里咲の胸の尖端を挟むクリップを外し、紅く熟れたそこを琉の唇が挟む。

はぁっと愛里咲の口から蕩けるような吐息が漏れた。


「それに、愛里咲はもう”普通”じゃ満足出来ねぇだろ」

次の瞬間、琉の歯が立てられ、愛里咲の身体に鋭い痛みと甘い痺れが駆け抜けた。

キューッと引き締まった愛里咲の身体を、琉の熱が貫く。


「はぁあんっ‼︎ 」

「はぁっ……すげ……」

仰け反る愛里咲の身体を、琉の片腕が引き寄せる。

ズブズブと奥まで侵入を許してしまう愛里咲の身体に、琉が満足げに微笑んだ。
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