この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
それぞれの後編
第10章 サディスティック・マリッジ〜第五章・秋〜【前進するために…】

里中と別れ、愛里咲は部署へと歩き出す。
─────が…
グイッ
「きゃっ⁉︎ 」
給湯室の前を通り掛かった時、そこから伸びてきた腕によって、部屋の中へと引き込まれてしまった。
「んーっ、んんーっ‼︎ 」
思わず声を上げかけた愛里咲の口を塞ぐのは、愛里咲を捕らえた者の左手。
その左手が離された時、薬指に見慣れた指輪が光った。
「琉ちゃんっ⁉︎ 」
愛里咲は勢い良く振り返る。
「いきなり何するの⁈ ビックリするでしょ‼︎ 」
「……うるせぇ」
琉を咎めた筈の愛里咲が、返ってきた低い声に身を竦めていた。
「……何話してた?」
「え?」
「里中さんと、何話してたんだよ⁈ 」
不機嫌な琉の顔。そして、恐ろしく低い声色。
「……あの……あれ?」
商談はまだ続いている筈。
余程の事がない限り、琉だって参加しなければいけない。
なのにココにいるという事は…
「………妬いてるの?」
愛里咲の言葉に、かぁぁぁっと効果音が付きそうな位の勢いで、琉の顔が赤く染まった。
─────が…
グイッ
「きゃっ⁉︎ 」
給湯室の前を通り掛かった時、そこから伸びてきた腕によって、部屋の中へと引き込まれてしまった。
「んーっ、んんーっ‼︎ 」
思わず声を上げかけた愛里咲の口を塞ぐのは、愛里咲を捕らえた者の左手。
その左手が離された時、薬指に見慣れた指輪が光った。
「琉ちゃんっ⁉︎ 」
愛里咲は勢い良く振り返る。
「いきなり何するの⁈ ビックリするでしょ‼︎ 」
「……うるせぇ」
琉を咎めた筈の愛里咲が、返ってきた低い声に身を竦めていた。
「……何話してた?」
「え?」
「里中さんと、何話してたんだよ⁈ 」
不機嫌な琉の顔。そして、恐ろしく低い声色。
「……あの……あれ?」
商談はまだ続いている筈。
余程の事がない限り、琉だって参加しなければいけない。
なのにココにいるという事は…
「………妬いてるの?」
愛里咲の言葉に、かぁぁぁっと効果音が付きそうな位の勢いで、琉の顔が赤く染まった。

