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それぞれの後編
第2章 身代わり妹〜第二章〜【変化】
「でも、由美さんは本当にいいお母さんだね」

「……美優は本当に母さんが好きだよな」

5歳の時から美優を娘のように可愛がってきた俺の母親。
美優にとっては、自分の母親よりも親らしい人なのかもな。


「大好きだよ……私も由美さんみたいなお母さんになりたい」

食事の手を止め、寂しそうにそう呟いた美優。

「美優も充分いい母親だよ?」

美優は、優太の事も凛の事も煌太の事も、完璧過ぎるくらいにキチンと育てていると思う。

なのに…どうしたんだよ?

俺は美優の顔を覗き込んだ。


「……私は…小さい頃から見てきた…由美さんが凌太に接する時の母親の顔を真似してるだけ。本当は……子供達をどうやって愛してあげるのか……よくわからない……」


─────そんな事ない。
毎日隣で見てるんだからわかる。

美優はちゃんと子供達を愛してる。

でもきっと、それを愛情というのか自信がないんだろうな。


わが子に心を伝えるのは、すごく難しいことなのかもしれない。

─────そうか…。
美優の母親も…そうなのかもしれない……。
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