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それぞれの後編
第20章 サディスティック・マリッジ【あとがきのあと】

玄関のドアを開けるとほぼ同時に、バタバタとうるさい足音が近付いてくる。
帰宅した琉は、いきなり愛里咲の泣き顔に出迎えられていた。
「……何?」
それはもう何分も前から泣いていた顔。意味もわからず、琉の眉根が寄せられる。
それを見た愛里咲は、やっぱり琉は全部知っていたのだと確信した。知っていて何も言わず、愛里咲を試しているのだと……勝手な確信を深めた。
「琉ちゃんの…しょっ、しょ…しょ、じょ…っ、処女下さい!」
他の人にあげるくらいなら自分がもらう。それが琉を想う気持ちの深さだと言うのならヤッてやる!
そんな愛里咲の決意は、ガバッと深く下げられた頭に込められていた。
「 ”副社長からの仕事” はもういい」
「え⁉︎ 」
あっさりと跳ね返された愛里咲の決意。納得のいかない愛里咲は泣き顔が深まる。
「昼間、愛里咲に渡された箱持って副社長ンとこ行ってきた」
ああ。だから戻りが遅かったのか。愛里咲の頭は呑気にそれを理解する。
「愛里咲で遊んでいいのは俺だけだってあの箱返してきた。で、お詫びにってこれもらってきた」
見せ付けられた漆黒の袋に、洗脳され掛けていた愛里咲の頭が冷静さを取り戻し始めた。
”愛里咲で遊んでいいのは…” ということは、副社長は慌てふためく自分を見て楽しんでいたのかと、愛里咲はガックリと項垂れる。
そして、突き付けられた漆黒の袋と、新しいオモチャを与えられた子供のように瞳を輝かせる琉に、
「あ、あぁ…嫌な予感しかしない……」
愛里咲の瞳が再び涙を流し始めた。
「何で?報告書の提出は必要ないし、愛里咲がた〜っぷり楽しめるもんだけど?」
「 ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎ 」
愛里咲の目の前で嬉しそうにその袋を開いた琉に、半ば強引にその中身を確認させられた愛里咲は、途端に声も出せずガタガタ震えながら後ずさる。
もちろん、逃げられる筈もなく。その肩を笑顔の琉がガシッと捕まえた。
帰宅した琉は、いきなり愛里咲の泣き顔に出迎えられていた。
「……何?」
それはもう何分も前から泣いていた顔。意味もわからず、琉の眉根が寄せられる。
それを見た愛里咲は、やっぱり琉は全部知っていたのだと確信した。知っていて何も言わず、愛里咲を試しているのだと……勝手な確信を深めた。
「琉ちゃんの…しょっ、しょ…しょ、じょ…っ、処女下さい!」
他の人にあげるくらいなら自分がもらう。それが琉を想う気持ちの深さだと言うのならヤッてやる!
そんな愛里咲の決意は、ガバッと深く下げられた頭に込められていた。
「 ”副社長からの仕事” はもういい」
「え⁉︎ 」
あっさりと跳ね返された愛里咲の決意。納得のいかない愛里咲は泣き顔が深まる。
「昼間、愛里咲に渡された箱持って副社長ンとこ行ってきた」
ああ。だから戻りが遅かったのか。愛里咲の頭は呑気にそれを理解する。
「愛里咲で遊んでいいのは俺だけだってあの箱返してきた。で、お詫びにってこれもらってきた」
見せ付けられた漆黒の袋に、洗脳され掛けていた愛里咲の頭が冷静さを取り戻し始めた。
”愛里咲で遊んでいいのは…” ということは、副社長は慌てふためく自分を見て楽しんでいたのかと、愛里咲はガックリと項垂れる。
そして、突き付けられた漆黒の袋と、新しいオモチャを与えられた子供のように瞳を輝かせる琉に、
「あ、あぁ…嫌な予感しかしない……」
愛里咲の瞳が再び涙を流し始めた。
「何で?報告書の提出は必要ないし、愛里咲がた〜っぷり楽しめるもんだけど?」
「 ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎ 」
愛里咲の目の前で嬉しそうにその袋を開いた琉に、半ば強引にその中身を確認させられた愛里咲は、途端に声も出せずガタガタ震えながら後ずさる。
もちろん、逃げられる筈もなく。その肩を笑顔の琉がガシッと捕まえた。

