この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
それぞれの後編
第20章 サディスティック・マリッジ【あとがきのあと】
玄関のドアを開けるとほぼ同時に、バタバタとうるさい足音が近付いてくる。

帰宅した琉は、いきなり愛里咲の泣き顔に出迎えられていた。


「……何?」

それはもう何分も前から泣いていた顔。意味もわからず、琉の眉根が寄せられる。

それを見た愛里咲は、やっぱり琉は全部知っていたのだと確信した。知っていて何も言わず、愛里咲を試しているのだと……勝手な確信を深めた。


「琉ちゃんの…しょっ、しょ…しょ、じょ…っ、処女下さい!」


他の人にあげるくらいなら自分がもらう。それが琉を想う気持ちの深さだと言うのならヤッてやる!

そんな愛里咲の決意は、ガバッと深く下げられた頭に込められていた。


「 ”副社長からの仕事” はもういい」

「え⁉︎ 」

あっさりと跳ね返された愛里咲の決意。納得のいかない愛里咲は泣き顔が深まる。


「昼間、愛里咲に渡された箱持って副社長ンとこ行ってきた」

ああ。だから戻りが遅かったのか。愛里咲の頭は呑気にそれを理解する。

「愛里咲で遊んでいいのは俺だけだってあの箱返してきた。で、お詫びにってこれもらってきた」

見せ付けられた漆黒の袋に、洗脳され掛けていた愛里咲の頭が冷静さを取り戻し始めた。

”愛里咲で遊んでいいのは…” ということは、副社長は慌てふためく自分を見て楽しんでいたのかと、愛里咲はガックリと項垂れる。


そして、突き付けられた漆黒の袋と、新しいオモチャを与えられた子供のように瞳を輝かせる琉に、

「あ、あぁ…嫌な予感しかしない……」

愛里咲の瞳が再び涙を流し始めた。


「何で?報告書の提出は必要ないし、愛里咲がた〜っぷり楽しめるもんだけど?」

「 ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎ 」

愛里咲の目の前で嬉しそうにその袋を開いた琉に、半ば強引にその中身を確認させられた愛里咲は、途端に声も出せずガタガタ震えながら後ずさる。

もちろん、逃げられる筈もなく。その肩を笑顔の琉がガシッと捕まえた。


/440ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ