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婚外恋愛
第6章 逢瀬その6
横浜の自宅には朝の5時頃に着いた。
タクシーを降りマンションの扉に付くとバッグから鍵を出し部屋の鍵を開けようとした時だった。
玄関の鍵が開いているのだ。
もしや、龍一が帰ってきているのではないかと美智は思っていた。
玄関に入ると龍一の靴があった。
美智は内心とても焦っていた。
リビングに入り、バッグを置く。
すると、書斎から龍一が出てきたのだ。
「美智、こんな時間までどこに行ってたんだ?心配したんだぞ…」
「ご、ごめんなさい。優子と一緒に六本木のクラブに行ってたの…」
「それで、また朝帰りか?」
「ご、ごめんなさい…」
龍一は深くため息をつきこう言った。
「仕方ないな…コーヒー淹れてくれないか…」
「わかった…」
美智は焦りながらもコーヒーの豆を挽きドリップで落としていった。
部屋にはコーヒーの良い香りが漂っていた。
この一件があってから、美智は中嶋とは二度と会わなかったのである。