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私と彼の8日間
第15章 Ⅳ日目
「残念~」
「でもお兄さん暇そうじゃん~?」
「あはは、暇じゃないよ」
(帰れ。)
作り笑いして返すと、きゃあっ!と二人が騒ぎ出した。
「ねー?お兄さん、ちょっとだけ..さぁ?」
「遊ぼーよぉ!」
イヤらしい目をして誘う女を無視して、また梓をみると、バシャバシャとどこかへ行ってしまった。
「え..梓..」
僕はびっくりして後ろ姿を目で追った。
だいぶ遠くに行ってしまい小さく見える。派手目な色を着させていて良かったと思った。
すると、しゃがみこんでなにやら砂いじりし始めたようだ。
目を細めて姿を確認する。
「梓ぁ?あ、もしかして今のワンピの子?」
「えー妹か何かぁ?」
「まさか彼女じゃないよね~」
キャハハ、と笑う女たちを見上げ僕は、にっこりと営業スマイルで答えた。