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私と彼の8日間
第15章 Ⅳ日目
そして僕の姿を捉えると、さっきまでの引き締まった顔が緩んで泣きそうな顔になった。

「....あ....ま、マサキ君....」

僕はそんな梓を見て、立ち止まった。

「..梓。」

(虎狐女の梓....今は..いつもの梓だ..)
しかしそのまま近寄ろうとすると、

「..あ..あの..な、なにか買おうかなって、海の家、で..!ま、まさきくん、は何が..」

ごまかすように笑い後ずさる梓に戸惑う。

(どうして隠すんだよ..)

構わず近寄ると、曖昧に笑って目を泳がせた。

「え、と、私、かき氷!食べたいって、だから..マサキ君は何味が好き?私はやっぱりイチゴかなっ!?」

(..梓..)

ごまかし続ける梓の顎をぐいと持ち上げ、覗きこむ。
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