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第23章 私と彼とすれ違い

「…ほえ～…いっぱいだ…」

女の子が。

「松田君の影響だろうね。」

田所君がつぶやいた。
サッカー部の店先には女の子がずらりと並んでいた。
その中で忙しそうに働いているマサキ君がちらちら見える。

（うう～…マサキ君見えない…）

いつもの営業スマイルも見当たらないくらい忙しそうだった。

「ノン並ぶのいや~。」

「そんなこといったって…」

むくれるのどかちゃんに、困った様子の田所君を見てパンフレットを見た。

（確か…あった！…ぬう～仕方ない…）

「ね、田所君！カヌーサークルも焼きそばみたいだからそこ行こ！」

「えっ、で、でも榊原はー」

「いいの、さっき見えたから！どうせこれじゃあ喋れなさそうだし…」

私はできるだけ明るく言ってのどかちゃんの手を引っ張った。