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私と彼の8日間
第23章 私と彼とすれ違い
「…ご注文がなければー!?」

そのとき、さわさわとお尻を撫でられた。

(お、おし、お尻が…!!)

「や、やめてください…」

避けようとしても、長い腕が付いてくる。
怒りがふつふつわいてきた。

(…こいつ…!!)

しかし怒りメーターが振り切れそうになったとき、

「お客様、わいせつ行為はお控えください。」

「…あ?」

撫でる手が止まり、私はグイっと腕を引かれた。
見上げると、田所君がいた。

「申し訳ありませんが込み合っているので、そろそろお引取り願います。」

「んだと・・?」

男がガタッと立ち上がると、周りがシーンとなった。

「た、田所君!」

「…お引取り願えますか。」

「このガキが…」

そのとき、田所君が胸倉をつかんで、口を耳元に近づけた。

「…さっさと帰りやがれ、糞が。」

パッと手を離すとヨロッとして、周りを見渡した。
みんなが見ているのに気づいて、二人は舌打ちしてさっさとでていってしまった。

その瞬間、わあ!と歓声が上がった。
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