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不条理な恋 理不尽な愛
第2章 1
私は、早朝から仕事の研修のため新幹線で2時間の地方都市に来ていた。
研修は17時過ぎに終了した。
ビルを出たところで、ばったり高校時代の同級生と会い、お茶をした。
懐かしい思い出話は思った以上に時間を取られ、明日の始発で帰ることにした。
大希さんに今日帰れないことをメールで伝えて、瑞希の保育園へお迎えをお願いした。
私の仕事にも理解があり、子育てにも協力的で子煩悩な彼は、今日帰れないことを伝えても
怒ることはなかった。
とりあえず駅まで戻って今日の宿を探そうと急いで歩く。
その日の朝、最寄駅に向かう道すがら久々にハルジオンの花を見た。
追憶の愛…
「君の持つ恋心は不条理だ。そして、僕の抱く君への愛は理不尽極まりない。」
最後に手紙で残された言葉。
私の一生で一度きりの理不尽な恋はあの年の春、突然終わりを告げた。
それからの私は、闇の様な季節を幾度も幾度も一人で彷徨い続けた。
それは、ただ辛く、苦しく、気が狂いそうな日々の連続だった。
大希さんがいなければおそらく生き延びることすらできなかっただろう…
そう思うと、恐怖が心を満たす。
どんな時でも、大希さんがいたからこそ乗り越えてきた。
だから私も結局は大希さんの気持ちを受け入れたはずなのに。
なぜ、今あの事を思い出すんだろう…
研修は17時過ぎに終了した。
ビルを出たところで、ばったり高校時代の同級生と会い、お茶をした。
懐かしい思い出話は思った以上に時間を取られ、明日の始発で帰ることにした。
大希さんに今日帰れないことをメールで伝えて、瑞希の保育園へお迎えをお願いした。
私の仕事にも理解があり、子育てにも協力的で子煩悩な彼は、今日帰れないことを伝えても
怒ることはなかった。
とりあえず駅まで戻って今日の宿を探そうと急いで歩く。
その日の朝、最寄駅に向かう道すがら久々にハルジオンの花を見た。
追憶の愛…
「君の持つ恋心は不条理だ。そして、僕の抱く君への愛は理不尽極まりない。」
最後に手紙で残された言葉。
私の一生で一度きりの理不尽な恋はあの年の春、突然終わりを告げた。
それからの私は、闇の様な季節を幾度も幾度も一人で彷徨い続けた。
それは、ただ辛く、苦しく、気が狂いそうな日々の連続だった。
大希さんがいなければおそらく生き延びることすらできなかっただろう…
そう思うと、恐怖が心を満たす。
どんな時でも、大希さんがいたからこそ乗り越えてきた。
だから私も結局は大希さんの気持ちを受け入れたはずなのに。
なぜ、今あの事を思い出すんだろう…