この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
少し愛して
第3章 連休
車に乗り込む3人。
千佳は後ろの座席に座った。
大野の車は本塩釜を目指して走ってゆく。
さすが、杜の都仙台である。
車窓から見える田園の緑が5月の日差しに包まれて綺麗であった。
1時間くらい走っただろうか。
本塩釜に到着した。
本塩釜のマリンゲートまで乗せてもらった。
そのマリンゲートで二人は大野の車を降りた。
「大野、ありがとうな」
「いいって、友達だろ」
「そうだな、本当にありがとうな」
「気を付けて行けよ。千佳ちゃんも楽しんでな」
そう言い残すと大野は車を走らせた。
二人はマリンゲートに着くと直ぐに遊覧船のチケットを買った。
11時の遊覧船に乗ったのである。
千佳は遊覧船と言えば箱根の遊覧船しか乗ったことがなかった。
「ほら、山崎さん、カモメの餌買わないと」
「え?カモメの餌?」
「そうだよ。カモメに餌あげられるんだよ」
そう佑貴は言うとカモメの餌を買ってくれた。
それを千佳に手渡した。