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第9章 闇

奥さんのこと、もう女って感じしないって

いつもそう言ってるわよ、ご主人

何のとりえもない、つまんない女だって

抱いてもつまんない、抱く気にもならないって

私を抱いた後、いつもそういうの・・・

おまけに抱いてやっても子供も産めない女だって




夫の子供なんですか




彼女の最初の一言から氷付いたように動くことも話すこともできなかった

でも、ようやく・・・言葉が涙とともに出てきた




夫の子供だってどうしてわかるんですか

結婚してるんでしょう

別れないんでしょう

だったら旦那さんの子供だってこともあるんじゃないんですか

夫の子だかどうかなんてわからないでしょう




あのね・・奥さん



彼女はクックっと喉を鳴らして笑った

そして新しい煙草に火を付けた

煙を吸い込んで・・・吐き出した