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第29章 ２９

その“細い”線は、続いてレンヤの“左右”に揺れる舌先で――ピシャピシャピシャピシャ……とクリトリスを小刻みに弾かれると、瞬く間に“太く”なる。

合わせて、その“太く”なった“稲光”を伝って、クリトリスから全身の性感に運ばれる快感も、密度を増した。

「んあああんッ、あぁぁんッ、はあっ、はああっ――」

その濃厚な快感を涼子は――賑やかに悶えながら――今一度「狂う」という言葉を使って、また今一度“満面の笑み”を浮かべた顔を左右に振り捲りながら――表現した。

「狂っちゃうわぁぁッ、レンヤ君ッ――ふはああ！うふっはああ！――涼子ッ、感じすぎてッ、狂っちゃうぅぅ！！――ふあああぁぁんッ！」

然る間に、レンヤが“左右”に揺らしていた舌先を、“前後”へと変えた。

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ピシャピシャピシャピシャ……――とクリトリスを上下に弾くレンヤの舌は小刻みかつ俊敏で、一見すれば”優雅”にも見えた。

しかしその舌先は、“上”に向かう際には確実にクリトリスを根元から“ゾロッ”と舐め上げた。

また“下”に向かう時は“べチン”と、クリトリスを根元から下方向へと、折り曲げた。

当然のことながら、折り曲げられたクリトリスは起き上がるや否や、レンヤの舌先に再び”ゾロッ”と舐め上げられ、その直後にはまた“べチン”と折り曲げられる。

この『“ゾロッ”』と『“べチン”』という一連が――ピシャピシャピシャ……――という”優雅”な舌の動きの中で、実に素早く繰り返されているのだ。

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そんな訳だから――要するところ、“上下”に揺れるレンヤの舌先が、涼子のクリトリスにもたらす快感は、”左右”に弾かれる際のものとは明らかに違って――

（オ、オカシクなりそうな、快感ッ！！）

――などと涼子を”嬉しい不安”に陥らせる、濃密なものだった。

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そして涼子はこの“嬉しい不安”に苛まされ、

「くはあ～あぁぁんッ！んくはあぁ！――うはッ、うはッ、くふぅ！うはははッ！――ふぬ～～んっ、う～～ははぁ、あぁんッ！」

と無邪気に悶えている間に、“絶頂の予兆”を、感じ得た。