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【完結】今宵、すてきな君と
第1章 今宵、すてきな君と
 煉瓦敷の通路のカーブできみが滑り、追いついた俺はその背中を抱きしめ組み敷いた。爛々と光る緑色の瞳が俺を見上げている。そして…。

「しゃああっ」
「にぎゃああ!」

 前足の鋭い爪が空を切る。危なかった。間一髪。鼻先をばら裂きにされるところだった。
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