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ひだまりのねこ
第3章 君の名は
(1)
子猫は沢山食べてスクスクと成長していった。
優佳は名前を付けなくてはならないと思っていた。
優佳には6歳違いの妹、千秋が居る。
その千秋と電話で話していた時である。
「優佳ちゃん、猫拾ったんだって?」
「そうだけど」
「その猫黒猫なんでしょ?」
「そうよ」
「名前は決めた?」
「まだだけど、何で?」
「黒猫だから、ジジにしなよ~」
「えー!イヤだなー!」
優佳はそう答えると笑ったのだ。
黒猫がみんなジジになってしまったら、世の中の黒猫たちはみんなジジになってしまう。
優佳は名前に悩んでいた。
この片目が不自由な、だけど可愛らしい黒猫くんの名前を考えていた。
話すのが遅れたが、この黒猫は男の子であった。
しかし、良く「にゃ~!にゃ~!」と喋るのだ。
猫にしてはとても珍しいと言える。
ご飯が欲しくても喋るし、他の用事でも喋るのである。
優佳は黒猫なのだから“クロちゃん”で良いのではないか。
と、思っていた。
子猫は沢山食べてスクスクと成長していった。
優佳は名前を付けなくてはならないと思っていた。
優佳には6歳違いの妹、千秋が居る。
その千秋と電話で話していた時である。
「優佳ちゃん、猫拾ったんだって?」
「そうだけど」
「その猫黒猫なんでしょ?」
「そうよ」
「名前は決めた?」
「まだだけど、何で?」
「黒猫だから、ジジにしなよ~」
「えー!イヤだなー!」
優佳はそう答えると笑ったのだ。
黒猫がみんなジジになってしまったら、世の中の黒猫たちはみんなジジになってしまう。
優佳は名前に悩んでいた。
この片目が不自由な、だけど可愛らしい黒猫くんの名前を考えていた。
話すのが遅れたが、この黒猫は男の子であった。
しかし、良く「にゃ~!にゃ~!」と喋るのだ。
猫にしてはとても珍しいと言える。
ご飯が欲しくても喋るし、他の用事でも喋るのである。
優佳は黒猫なのだから“クロちゃん”で良いのではないか。
と、思っていた。