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ひだまりのねこ
第3章 君の名は
優佳が言う。
「マル、今日はどうしたの?普段は吠えたりしないのに…」
「(雅人、優佳ちゃんをいじめないで!!)」
そう、言っている様であった。
マルから見たら、優佳の身体の上に乗って服を逃がしている姿を見たら雅人がいじめているのだと映ったのかも知れない。
マルはまたワンと吠えてこう言っている様である。
「(二人とも仲良くして…)」
マルから見たら喧嘩をしているように映ったのかも知れなかった。
マルはベッドの近くに寄って来た。
そして、小さな身体をベッドに二本足で立ち、毛布を咥えて引っ張るのだった。
マルはカニーヘンダックスだったので、普通のミニチュアダックスよりも小さかった。
その小さな身体を使って毛布を咥えて引っ張るのだ。
毛布は半分床に落ちてしまった。
二人はセックスをするのをこの時諦めた。
優佳が言う。
「マル、分かったわ。仲良くするから吠えないでね」
そう言うとマルは理解した様でその後は吠えなくなった。
二人はマルが眠るのを待った。
そして、マルが眠った後に、静かにセックスを愉しんだのである。
マルはまるで人間の子供の様であった。