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ひだまりのねこ
第7章  事件①

そのティッシュの箱は空になっていたのだ。
マルとクロちゃんと目が合った。

「マルっ!!クロちゃんっ!!」

優佳はそう強い口調で言ったのは言うまでもない。
すると、マルとクロちゃんは慌ててダダダダっとキッチンの方に逃げていった。

さて犯人は誰か。
と、優佳は思っていた。

カニヘンのマルにはダイニングテーブルの上に上ることはできない。
そうなると、犯人はクロちゃんである。

どうやら、クロちゃんはダイニングテーブルの上に置いてあるティッシュの箱に自分の手を入れて、爪に引っかかって出てくるティッシュが面白かったらしい。

そして、何度も何度もティッシュの箱に手を入れてはティッシュを出していたのだ。
ティッシュが全て出てくるのを確認すると飽きてしまったのかやめたのである。

お陰で部屋中はティシュペーパーだらけになった。
優佳はクロちゃんを探しにキッチンへと行った。

キッチンは6帖程ありちょっと広かった。
そのキッチンの隅っこの方にクロちゃんは隠れていた。

カラーボックスの中に頭だけ隠してお尻が見えていた。

「クロちゃんっ!!」

優佳はちょっと強い口調でそう呼んだ。

「(なに?優佳ちゃん?)」
「ティッシュ出したのクロちゃんでしょ?」


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