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ひだまりのねこ
第7章 事件①
「(僕は知らないよ)」
クロちゃんはそう言うと鳴くのだ。
優佳は仕方ないな、と思っていた。
「クロちゃん、もうティシュ遊びはしたらダメだからね」
「(えー?ダメなの?楽しいのに…)」
クロちゃんはまた鳴いたのだ。
優佳はクロちゃんが大量に出したティッシュをどうしようかと思っていた。
捨てるのも勿体ないだろうとも思っていた。
仕方が無いので1枚ずつ畳み直してティッシュの箱に詰めたのである。
また、クロちゃんがイタズラをするといけないと思ったのでティッシュの箱を裏返しにして置くことにしたのだ。
この事件以降、崎山家ではティッシュの箱は裏返して置くようになった。
だが、クロちゃんのイタズラは留まることを知らなかったのだ。