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ひだまりのねこ
第13章  引っ越し
(3)
引っ越し当日。
この日はとても良い天気で気温も高かった。

引っ越し屋さんには猫ちゃんを逃がさないように…と、強く言われていた。
なので、朝の8時からクロちゃんはキャリーケースに入れられていた。

今回、優佳はらくらく引っ越しパックを頼んでいた。
なので、全て引っ越し屋さんが梱包から荷解きまでしてくれるのだ。

優佳はクロちゃんの入ったキャリーケースと一緒に部屋の片隅で引っ越しの様子を見ていた。

引っ越し屋さんは物凄い速さで梱包をしてくれた。
そして、家具なども素早く運び出してくれた。

優佳はそれをただ見ていた。
クロちゃんは何の騒ぎだろうと不安になって鳴き続けていた。

午前11時くらいに全ての荷物はトラックに積みこまれた。
優佳は部屋の窓を全て閉めた。

そして、部屋に鍵を掛けて外に出た。
自分の車にクロちゃんを乗せて引っ越し先まで行ったのである。

駐車場も借りていたので、アパートの敷地内に停めることができた。
新しいアパートの部屋の鍵を開ける。

直ぐに雨戸や窓を全開にした。
窓を開けると眩しい日差しと心地よい風が部屋の中に入ってきた。

クロちゃんはまだ鳴き続けていた。
そのクロちゃんを優佳はあやすように話しかけていた。


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