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ダンシング・クィーン
第3章 恵理子
二人に挟まれ 女の子の悲鳴を聞いた時
恵理子が タオルを投げ捨て立ち上がり
男達に向かい歩き出して 声を掛け 体を引き離した
二人の男が立ち上がり 振り向いて恵理子に
一緒に楽しもうか? 下卑た声を掛け
恵理子の正拳突きが 男の腹に入り
呻きを上げ 蹲った
私、空手有段者なの 来ると
目に光帯びさせ 男たちに言うと
男たちは 慌てて姿を消した
女の子達は 恵理子に礼を言い
湯に浸かり始めた
恵理子と並んで 話を始め
修と栄治はあっけに取られ 恵理子を見ていた
恵理子が二人の間に戻って 身を沈め
「 知らなかったの 」
と呟く
二人は 黙って頷いていた