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最高の女
第4章 せっかくのドライブなのに
「カッコいいね!この車」
「そうだろ。コルベットっていうんだよ。俺の憧れの車なんだ」
俺は今、彼女を乗せて、海沿いの国道をドライブ中。
天気は快晴。
絶好のドライブ日和だ。
頭の片隅に社長の言葉が引っかかっていたが、幽霊が出るなら出てみやがれと、大して気にしていなかった。
海沿いのレストランで食事して、ふたりで海に沈む夕日を眺めた。
それからあとは、海の見えるホテルで俺と彼女のふたりだけの熱い時間を…と目論んでいたんだが、残念ながらパーになった。
彼女が明日も仕事だと言うので、仕方なく家まで送って行くことにした。
帰り道、昼間は晴れていたのに、夜になって天気が崩れて雨が降ってきた。
4車線の国道の交差点で信号待ちをしていると、いきなり「クーン」という音が響いた。
けっこうデカイ音で、というか声のようにも聞こえて、俺は思わず「今、何か言った?」と彼女に聞いたんだ。
「わたしじゃないよ!今の音なに?」
彼女にも聞こえたようで、驚いた声を出した。
何だかわからないが、エンジンに異常でも起きたかと思った俺は、感覚を研ぎ澄ませて注意深く車を走らせた。
でも特に異常はない。
それにあれはエンジンの音じゃなかった。
エンジンは車体の前にあって、音が聞こえたのは後ろの方だった気がする。
しばらく走っても何も異常はない。
するとまた、赤信号で止まっている時にあの「クーン」という音がした。
「何の音なのこれ。犬が鳴いているみたいね」
「何だろう。こんな音、今まで聞いたことがない」
正体がわからないことは何だか薄気味悪くて、せっかくのデートだったのに俺も彼女も黙ってしまった。
狭い車内で、黙りこくっているのは気まずいもんだよな。
無事に彼女の住んでいるマンションに着いたが、ギクシャクした雰囲気のまま別れたんだ。
「そうだろ。コルベットっていうんだよ。俺の憧れの車なんだ」
俺は今、彼女を乗せて、海沿いの国道をドライブ中。
天気は快晴。
絶好のドライブ日和だ。
頭の片隅に社長の言葉が引っかかっていたが、幽霊が出るなら出てみやがれと、大して気にしていなかった。
海沿いのレストランで食事して、ふたりで海に沈む夕日を眺めた。
それからあとは、海の見えるホテルで俺と彼女のふたりだけの熱い時間を…と目論んでいたんだが、残念ながらパーになった。
彼女が明日も仕事だと言うので、仕方なく家まで送って行くことにした。
帰り道、昼間は晴れていたのに、夜になって天気が崩れて雨が降ってきた。
4車線の国道の交差点で信号待ちをしていると、いきなり「クーン」という音が響いた。
けっこうデカイ音で、というか声のようにも聞こえて、俺は思わず「今、何か言った?」と彼女に聞いたんだ。
「わたしじゃないよ!今の音なに?」
彼女にも聞こえたようで、驚いた声を出した。
何だかわからないが、エンジンに異常でも起きたかと思った俺は、感覚を研ぎ澄ませて注意深く車を走らせた。
でも特に異常はない。
それにあれはエンジンの音じゃなかった。
エンジンは車体の前にあって、音が聞こえたのは後ろの方だった気がする。
しばらく走っても何も異常はない。
するとまた、赤信号で止まっている時にあの「クーン」という音がした。
「何の音なのこれ。犬が鳴いているみたいね」
「何だろう。こんな音、今まで聞いたことがない」
正体がわからないことは何だか薄気味悪くて、せっかくのデートだったのに俺も彼女も黙ってしまった。
狭い車内で、黙りこくっているのは気まずいもんだよな。
無事に彼女の住んでいるマンションに着いたが、ギクシャクした雰囲気のまま別れたんだ。