この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love triangle +1
第5章 塁
「ごめんってば。それは何回も謝ってるけど、ナンパとかじゃなくて!」
「うん。万が一そう思われてたとしても、塁は純粋な気持ちから私に傘を渡したかったんだよね。私が濡れてしまうくらいならって、塁は勇気を出して傘を貸してくれた」
──本当に、嬉しかったな。
真理愛は、心の底から呟いた。
「あの時の俺、やっぱ不審者そのものだったよな」
すっかり居心地の悪くなった塁は、頭を掻く。
「知らない奴の傘なんか気持ち悪くて使わないよなあとか、変質者と間違われて警察に連行されちゃうかなとか、下らない事グルグル考えてた。……けどやっぱり最終的には、真理愛にどうしても濡れて欲しくなかった。風邪なんか引いて欲しくないって思ったんだ」
もう幾度も聞いてるはずなのに、何度耳にしても嬉しさに胸がいっぱいになる。
塁を見返して、真理愛はその先の言葉を待つ。
「防犯カメラがあるはずだし、最悪の事態は多分避けられる。気持ち悪いって思われたら捨ててもらってもいい。そう思って真理愛に傘を差し出した。……ゴミ箱に捨てられるのを直接目にするのは流石に胸が痛むから、その前に急いで走り去ったんだけどね」
小心者の自分を塁は笑い話にするが、真理愛は首を振る。
一言も発する隙も与えられずにいなくなってしまった理由を後から知り、余計に彼の優しさに心打たれ、感動したのだから。
「うん。万が一そう思われてたとしても、塁は純粋な気持ちから私に傘を渡したかったんだよね。私が濡れてしまうくらいならって、塁は勇気を出して傘を貸してくれた」
──本当に、嬉しかったな。
真理愛は、心の底から呟いた。
「あの時の俺、やっぱ不審者そのものだったよな」
すっかり居心地の悪くなった塁は、頭を掻く。
「知らない奴の傘なんか気持ち悪くて使わないよなあとか、変質者と間違われて警察に連行されちゃうかなとか、下らない事グルグル考えてた。……けどやっぱり最終的には、真理愛にどうしても濡れて欲しくなかった。風邪なんか引いて欲しくないって思ったんだ」
もう幾度も聞いてるはずなのに、何度耳にしても嬉しさに胸がいっぱいになる。
塁を見返して、真理愛はその先の言葉を待つ。
「防犯カメラがあるはずだし、最悪の事態は多分避けられる。気持ち悪いって思われたら捨ててもらってもいい。そう思って真理愛に傘を差し出した。……ゴミ箱に捨てられるのを直接目にするのは流石に胸が痛むから、その前に急いで走り去ったんだけどね」
小心者の自分を塁は笑い話にするが、真理愛は首を振る。
一言も発する隙も与えられずにいなくなってしまった理由を後から知り、余計に彼の優しさに心打たれ、感動したのだから。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


