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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第2章 SideⅡ(沙絢(さあや))~デートの約束~

男の声が不安げだ。自分のことを心配してくれているんだと思うと、嬉しくなった。父が亡くなって以来、この広い世の中のどこにも自分を心配してくれる人はいない。そう思ってきた。でも、そんな人が一人でもいると思えることは、こんなにも心が温かくなるものなのだ。
「もう死ぬなんて考えないわよ。私が死んだら、お兄さんが哀しむんでしょう」
「当たり前だ。お前が死んだら、俺もここから飛び降りてやるからな。俺を死なせたくなかったら、お前も死ぬな」
「もう死ぬなんて考えないわよ。私が死んだら、お兄さんが哀しむんでしょう」
「当たり前だ。お前が死んだら、俺もここから飛び降りてやるからな。俺を死なせたくなかったら、お前も死ぬな」

