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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第4章 SideⅣ(沙絢)~雪の女王~
どうやら、この界隈は飲食店ばかりが集まっているようだ。居並んだ小店がやっと途切れた先には、ポツンと小さな建物が見えた。
到底飲食店には見えないその建物に光樹は躊躇う様子もなく車を入れる。駐車場は珍しい造りで、出入り口には長い暖簾状のビニール製カーテンが垂れ下がっていた。
駐車場には車は数えるほどしかない。光樹は奥まった壁側に手慣れた様子で停車し、沙絢に降りるように促した。