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さよならから始まる恋物語【Love story】~雪の女王~
第6章 SideⅥ(沙絢)~恋人たちの聖夜
少しずつ烈しさを増してくる雪が二人の髪や肩に降り積もる。雪のせいか、いつしか周囲のカップルたちは屋上から消えていた。
「メリークリスマス」
沙絢が返したその瞬間、彼女の小さな身体は彼に引き寄せられ、その腕に包み込まれていた。
「キスするぞ?」
先日のことがあったからか、気遣ってくれるのも嬉しかった。紅くなって頷くと、光樹の唇が静かに降りてきて、沙絢の桜色の唇を塞いだ。